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小学生でも分かる商標法|商標法第11条・第12条・第65条 出願の変更 ― 申込みの「種類」だけを入れかえる

小学生でもわかる商標法 第18回「出願の変更」。出願の種類を変える手続。

小学生でも分かる商標法 / B. 出願・審査・登録の手続 #18

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目じるし(商標)の申込みには、いくつかの「種類」があります。出したあとで「種類をまちがえた」「べつの種類のほうが合っている」と気づいたとき、さいしょに出した日をそのままにして、種類だけを入れかえられるしくみが「出願の変更」です。商標法の変更は、商標法の中だけで行われます。特許や意匠の出願との間を行き来する道はありません。この記事では、3つの条文の道すじを図と表でたどります。

条文:商標法第11条・第12条・第65条(関連:第10条第2項・第3項、第68条の13)審査基準:商標審査基準〔改訂第17版〕に出願の変更の独立の章はなし(目次で確認)参照時点:2026年9月
目次

LEVEL 1イメージでつかむ

目じるしの申込みには「コース」がある

商標(しょうひょう)とは、お店や商品の「目じるし」のことです。目じるしを国に登録(とうろく)してもらうには、特許庁(とっきょちょう)という役所に申込みをします。この申込みを「出願(しゅつがん)」といいます。

出願には、つぎのような「コース」があります。

  • ふつうコース:ひとつのお店や会社が、自分で使う目じるしを申しこむ。例:パン屋さんの「ほしぞらパン」。
  • なかまコース:組合(くみあい)などのグループが、メンバーのみんなに使わせる目じるしを申しこむ。例:「ミナト商店街パン組合」のマーク。
  • 地元の名物コース:地元の組合などが、「地域の名前+商品の名前」の目じるしを申しこむ。例:「ほしみ町みかん」。
  • 守りコース:とても有名になった目じるしを、ほかの種類の商品でまねされないように守るための申込み。

※「ほしぞらパン」「ミナト商店街パン組合」「ほしみ町みかん」「ほしみ町」は、すべてこの記事のための架空(かくう)の名前です。

コースをまちがえたら? ― 出しなおさずに「入れかえ」ができる

たとえば、ほしみ町の組合が「ほしみ町みかん」をふつうコースで出したとします。あとで「地元の名物コースのほうが合っている」と気づきました。

いちど取りやめて出しなおすと、「申しこんだ日」がおそくなります。目じるしの登録は、早く申しこんだ人が先になるのが基本なので、日がおそくなるのは困ります。

そこで、さいしょに出した日はそのままで、コースだけを入れかえられるしくみがあります。これが「出願の変更(へんこう)」です。入れかえると、もとの申込みは「取りやめた」あつかいになります。

商品・サービスに使う目じるしの申込み(3つのコース) ふつうコース ひとつのお店が自分で使う 例:ほしぞらパン なかまコース グループのみんなに使わせる 例:組合のマーク 地元の名物コース 地域の名前+商品の名前 例:ほしみ町みかん どの2つの間も、入れかえができる ここも入れかえができる 守りコース 有名な目じるしを守るための申込み 入れかえても「さいしょに出した日」はそのまま。もとの申込みは取りやめあつかい。 発明(はつめい)やデザインの申込みとの間の入れかえは、できない

図は左右にスクロールできます。

  • 橙の枠:商品・サービスに使う目じるしの申込み(3つのコースをまとめて1色で表しています)
  • 青緑の枠:守りコース(有名な目じるしを守るための申込み)
  • 赤の枠:入れかえたときに必ず起きること(だいじな注意)
  • 両向きの矢印:どちらの向きにも入れかえができる

【図1】申込みの「コース」の入れかえ(模式図)。名前はすべて架空の例。コース名は本記事作成者がつけた呼び名で、法律の言葉ではありません(正式な名前はレベル2)。

できないこと ― 発明やデザインの申込みとは行き来できない

発明(特許)やデザイン(意匠)の申込みには、おたがいの間で入れかえる道があります。でも、目じるし(商標)の申込みは、発明やデザインの申込みと入れかえることができません。目じるしは「考え出したもの」を守るしくみではなく、「お店の信用(しんよう)」を守るしくみなので、もともとの性質(せいしつ)がちがうからだ、と考えると分かりやすいでしょう(これは本記事作成者によるたとえで、条文に書かれた理由ではありません)。

それから、入れかえには「しめ切り」があります。役所の「登録します」「登録しません」という答えが、もう動かせなくなったあとは、入れかえができません。

① コースだけ入れかえる② さいしょに出した日はそのまま③ もとの申込みは取りやめあつかい④ 答えが動かせなくなったら、もうできない
レベル1のまとめ
  • 目じるしの申込みには「ふつう」「なかま」「地元の名物」「守り」のコースがある。
  • コースを入れかえても、さいしょに出した日はそのまま。もとの申込みは取りやめたあつかいになる。
  • 発明やデザインの申込みとの間では、入れかえができない。
  • 役所の答えが動かせなくなったあとは、入れかえができない。

※「さいしょに出した日はそのまま」は、正確には例外があります(優先権などの手続については、もとの出願の時にさかのぼらない)。また、入れかえたあとのコースの条件(だれが申しこめるか、どんな書類がいるか)を満たす必要があります(→レベル3)。国際的な申込み(国際商標登録出願)には、この入れかえの一部が使えません(→レベル3)。

LEVEL 2条文の骨格

正式な名前に直す

レベル1の呼び名条文上の名前根拠となる条文
ふつうコース通常の商標登録出願(団体商標の商標登録出願及び地域団体商標の商標登録出願以外の商標登録出願)商標法第11条第1項の括弧書で定義
なかまコース団体商標の商標登録出願商標法第7条
地元の名物コース地域団体商標の商標登録出願商標法第7条の2
守りコース防護標章登録出願商標法第64条(要件)、第65条・第12条(変更)

〔表1〕レベル1の呼び名と条文上の名前の対応。

「通常の商標登録出願」という言葉は、商標法第11条第1項の括弧書で初めて定義されます。団体商標でも地域団体商標でもない商標登録出願、という「引き算」の定義です。

商標法第11条 ― 商標登録出願の「中」での変更

商標法第11条(出願の変更)第1項〜第3項(原文) 商標登録出願人は、団体商標の商標登録出願を通常の商標登録出願(団体商標の商標登録出願及び地域団体商標の商標登録出願以外の商標登録出願をいう。以下同じ。)又は地域団体商標の商標登録出願に変更することができる。(第1項)
商標登録出願人は、地域団体商標の商標登録出願を通常の商標登録出願又は団体商標の商標登録出願に変更することができる。(第2項)
商標登録出願人は、通常の商標登録出願を団体商標の商標登録出願又は地域団体商標の商標登録出願に変更することができる。(第3項)
出典:e-Gov法令検索(法令ID 334AC0000000127)、2026年9月参照。

第1項〜第3項は、「もとの出願が何か」で項が分かれています。第1項は団体商標から、第2項は地域団体商標から、第3項は通常の商標登録出願から出発します。どの項も、残りの2種類のどちらにも変更できると定めています。

もとの出願(出発点)\変更後通常の商標登録出願団体商標の商標登録出願地域団体商標の商標登録出願
通常の商標登録出願―可 第11条第3項可 第11条第3項
団体商標の商標登録出願可 第11条第1項―可 第11条第1項
地域団体商標の商標登録出願可 第11条第2項可 第11条第2項―

〔表2〕商標法第11条第1項〜第3項の「出発点 → 変更後」の対応(原文から本記事作成者が整理)。6通りすべてが認められている。

商標法第11条第4項〜第6項(原文) 前三項の規定による商標登録出願の変更は、商標登録出願について査定又は審決が確定した後は、することができない。(第4項)
第一項から第三項までの規定による商標登録出願の変更があつたときは、もとの商標登録出願は、取り下げたものとみなす。(第5項)
前条第二項及び第三項の規定は、第一項から第三項までの規定による商標登録出願の変更の場合に準用する。(第6項)
出典:e-Gov法令検索(法令ID 334AC0000000127)、2026年9月参照。「前条」は商標法第10条(商標登録出願の分割)。
項役割ひとことで
第1項団体商標 → 通常/地域団体商標出発点=団体商標
第2項地域団体商標 → 通常/団体商標出発点=地域団体商標
第3項通常 → 団体商標/地域団体商標出発点=通常
第4項時期の制限査定又は審決が確定した後は不可
第5項もとの出願の運命取り下げたものとみなす
第6項商標法第10条第2項・第3項の準用出願の時のそ及(例外あり)、書面の提出の擬制

〔表3〕商標法第11条の項ごとの役割一覧。

商標法第12条・第65条 ― 防護標章登録出願との間の変更

商標法第12条(原文) 防護標章登録出願人は、その防護標章登録出願を商標登録出願に変更することができる。(第1項)
前項の規定による出願の変更は、防護標章登録出願について査定又は審決が確定した後は、することができない。(第2項)
第十条第二項及び第三項並びに前条第五項の規定は、第一項の規定による出願の変更の場合に準用する。(第3項)
出典:e-Gov法令検索(法令ID 334AC0000000127)、2026年9月参照。e-Govのデータ上、第12条には独立の見出しがなく、第11条の見出し「(出願の変更)」に続く条として置かれている。
商標法第65条(出願の変更)(原文) 商標登録出願人は、その商標登録出願を防護標章登録出願に変更することができる。(第1項)
前項の規定による出願の変更は、商標登録出願について査定又は審決が確定した後は、することができない。(第2項)
第十条第二項及び第三項並びに第十一条第五項の規定は、第一項の規定による出願の変更の場合に準用する。(第3項)
出典:e-Gov法令検索(法令ID 334AC0000000127)、2026年9月参照。

第12条と第65条は、向きが逆なだけで、つくりは同じです。第12条は第二章(商標登録及び商標登録出願)に、第65条は第七章(防護標章)に置かれています。「変更後の出願」が属する章に条文がある、と覚えると位置をまちがえません(覚え方としての整理です)。

部品商標法第12条商標法第65条
だれが防護標章登録出願人商標登録出願人
何を → 何に防護標章登録出願 → 商標登録出願商標登録出願 → 防護標章登録出願
いつまで防護標章登録出願について査定又は審決が確定するまで(第2項)商標登録出願について査定又は審決が確定するまで(第2項)
もとの出願取り下げたものとみなす(第3項で第11条第5項を準用)取り下げたものとみなす(第3項で第11条第5項を準用)
出願の時第3項で第10条第2項・第3項を準用第3項で第10条第2項・第3項を準用

〔表4〕商標法第12条と第65条の部品分解。時期の基準になるのは、どちらも「もとの出願」の査定又は審決。

変更の向きを1枚の図にする

商標登録出願(第11条の舞台) 通常の商標登録出願 団体商標の 商標登録出願 地域団体商標の 商標登録出願 第3項 第1項 第3項 第2項 第1項 第2項 防護標章 登録出願 第65条 第12条 特許出願・実用新案登録出願・意匠登録出願 商標法には、これらとの間の変更を定める規定がない(矢印なし)

図は左右にスクロールできます。

  • 青緑:通常の商標登録出願(青緑の矢印=ここが出発点。第11条第3項)
  • 橙:団体商標の商標登録出願(橙の矢印=ここが出発点。第11条第1項)
  • 藍:地域団体商標の商標登録出願(藍の矢印=ここが出発点。第11条第2項)
  • 赤の枠:防護標章登録出願
  • 灰色の矢印:商標登録出願と防護標章登録出願の間の変更(第65条・第12条)
  • 破線の囲み:商標登録出願(第11条が働く範囲)
  • 白い枠:商標法に変更を定める規定がない出願(矢印なし)

【図2】商標法の出願の変更の相関図。矢印の色は「出発点」の出願の種類に対応する。条文を本記事作成者が図にしたもの。

変更するとどうなるか ― 効果の流れ

flowchart TB
  A["もとの出願
(例:通常の商標登録出願)"] --> B["出願の変更
(第11条第1項〜第3項、第12条第1項、第65条第1項)"] B --> C["変更後の新たな出願"] B --> D["もとの出願は
取り下げたものとみなす
(第11条第5項。第12条第3項・第65条第3項で準用)"] C --> E["もとの出願の時にしたものとみなす
(第10条第2項本文の準用)"] C --> F["もとの出願で出した一定の書面は
新たな出願と同時に提出されたものとみなす
(第10条第3項の準用)"] E --> G["ただし、第9条第2項と
優先権の手続の規定の適用については
さかのぼらない
(第10条第2項ただし書の準用)"] style E fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style F fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style D fill:#FDEDED,stroke:#B23A3A,color:#22303F style G fill:#FDEDED,stroke:#B23A3A,color:#22303F

図は左右にスクロールできます。

  • 緑の箱:変更後の新たな出願について生じる効果
  • 赤の箱:もとの出願が失われること、および出願の時にさかのぼらない例外

【図3】出願の変更の効果の流れ。条文を本記事作成者がフロー化したもの。

レベル2のまとめ
  • 商標法第11条=商標登録出願の中での種類がえ(通常・団体商標・地域団体商標の3種類。6通りすべて可)。項は「出発点」で分かれる。
  • 商標法第12条=防護標章登録出願 → 商標登録出願。商標法第65条=商標登録出願 → 防護標章登録出願。
  • どの変更も、もとの出願について査定又は審決が確定した後はできない。
  • 変更があると、もとの出願は取り下げたものとみなされ、新たな出願はもとの出願の時にしたものとみなされる(例外あり)。
  • 特許出願・実用新案登録出願・意匠登録出願との間の変更は、商標法に規定がない。

LEVEL 3要件・例外・試験での問われ方

1. 三つの条文の要件を並べる

項目商標法第11条商標法第12条商標法第65条
主体商標登録出願人防護標章登録出願人商標登録出願人
変更の向き通常・団体商標・地域団体商標の相互(第1項〜第3項)防護標章登録出願 → 商標登録出願(第1項)商標登録出願 → 防護標章登録出願(第1項)
時期の制限商標登録出願について査定又は審決が確定した後は不可(第4項)防護標章登録出願について査定又は審決が確定した後は不可(第2項)商標登録出願について査定又は審決が確定した後は不可(第2項)
もとの出願取り下げたものとみなす(第5項)同左(第3項 → 第11条第5項準用)同左(第3項 → 第11条第5項準用)
出願の時のそ及・書面の提出擬制第6項 → 第10条第2項・第3項準用第3項 → 第10条第2項・第3項準用第3項 → 第10条第2項・第3項準用
国際商標登録出願適用しない(第68条の13)第68条の13に列挙なし適用しない(第68条の13)

〔表5〕商標法第11条・第12条・第65条の要件・効果の比較(原文から本記事作成者が整理)。

ポイント:時期の制限は、3つの条文とも「査定又は審決が確定した後」です。条文は「査定の謄本の送達があった後」や「○月以内」という書き方をしていません。特許法・実用新案法・意匠法の出願の変更が「3月」「3年」「9年6月」といった期間で区切っているのと対照的です(→7.)。

2. 変更できる時期 ― タイムチャート

時間の流れ → (ア)査定がそのまま確定する場合 出願 査定 査定の確定 出願の変更ができる できない (イ)拒絶査定に対する審判に進んだ場合 出願 拒絶査定 審判請求 審決 審決の確定 出願の変更ができる できない 根拠:商標法第11条第4項、第12条第2項、第65条第2項「査定又は審決が確定した後は、することができない」

図は左右にスクロールできます。

  • 橙の帯:出願の変更ができる期間
  • 赤の帯:出願の変更ができない期間
  • 赤い丸:査定又は審決が確定した時点(ここから先はできない)
  • 青緑の丸:(ア)の出来事/藍の丸:(イ)の出来事

【図4】出願の変更ができる時期のタイムチャート(模式図。間隔は実際の期間を表さない)。条文を本記事作成者が図にしたもの。時間軸に縮尺はありません。

第11条第4項は査定又は審決が確定した後の変更を禁止し、第12条第2項・第65条第2項にも同じ時期の制限が定められています。拒絶査定不服審判は謄本送達日から3月以内(第44条)、審決取消訴訟は準用特許法第178条により謄本送達日から30日以内が原則です。これらの不服申立期間と、分割の「係属中」という要件は同じではありません。登録査定後にも拒絶査定と同じ3月の変更期間がある、と読み替えることはできません。第11・12・44・63・65条/青本1599〜1602頁

3. 効果 ― 準用される商標法第10条第2項・第3項の中身

商標法第10条第2項(原文。第11条第6項・第12条第3項・第65条第3項で準用) 前項の場合は、新たな商標登録出願は、もとの商標登録出願の時にしたものとみなす。ただし、第九条第二項並びに第十三条第一項において準用する特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第四十三条第一項及び第二項(これらの規定を第十三条第一項において準用する同法第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、この限りでない。
出典:e-Gov法令検索(法令ID 334AC0000000127)、2026年9月参照。
準用される規定内容(要約)出願の変更での意味
第10条第2項本文新たな出願は、もとの出願の時にしたものとみなす変更後の出願の「出願の時」がもとの出願の時にさかのぼる。先願(商標法第8条)などの判断の基準が保たれる。
第10条第2項ただし書第9条第2項(出願時の特例の書面)、第13条第1項で準用する特許法第43条第1項・第2項(優先権の手続。同法第43条の3第3項で準用する場合を含む)の適用については、さかのぼらないこれらの手続の期間は、もとの出願の時ではなく、現実の変更の時を基準にする、という帰結になる。
第10条第3項もとの出願について提出された書面・書類のうち、新たな出願について第9条第2項又は優先権の手続の規定により提出しなければならないものは、新たな出願と同時に特許庁長官に提出されたものとみなす出願時の特例の書面や優先権の書類を、変更のたびに出しなおさなくてよい。

〔表6〕準用される商標法第10条第2項・第3項の内容(第3項は要約。原文は商標法第10条の記事を参照)。

ポイント(条文上の帰結):商標法第10条第3項で「提出されたものとみなす」書面は、第9条第2項と優先権の手続に関するものに限られています。団体商標の商標登録出願で求められる商標法第7条第3項の書面(商標登録出願人が第一項に規定する法人であることを証明する書面)や、地域団体商標の商標登録出願で求められる商標法第7条の2第4項の書面・書類は、第10条第3項の文言に入っていません。通常の商標登録出願から団体商標・地域団体商標に変更する場面では、もとの出願にこれらの書面が出ていないのがふつうですから、変更後の出願について別途の提出が問題になります。
変更は変更後の種類に対応する新たな願書で行い、原出願を表示します。通常の商標登録出願の手数料は3,400円+区分数×8,600円です。団体商標へ変更する場合は第7条第3項、地域団体商標へ変更する場合は第7条の2第4項所定の団体の資格等を証明する書面を願書に添付します。国内の団体商標出願で第7条第3項の書面がない場合は、審査基準第6により方式の補正指令の対象です。添付義務と、不備があった場合の補正の機会を区別します。施行規則・願書様式/第7・7条の2/料金表

4. 変更後の出願が満たすべき実体要件

出願の変更は「種類の入れかえ」を認めるだけで、変更後の種類の登録要件を免除するものではありません(条文上、免除する規定がありません)。変更後の出願は、その種類の出願として審査されます。

変更後の出願問題になる主な規定確認する点
団体商標の商標登録出願商標法第7条第1項・第3項出願人が第7条第1項の法人(一般社団法人その他の社団、事業協同組合その他の特別の法律により設立された組合等。法人格を有しないもの等は除かれる)か。その構成員に使用をさせる商標か。証明書面。
地域団体商標の商標登録出願商標法第7条の2第1項・第4項出願人が「組合等」か。商標の構成(地域の名称+商品・役務の名称等)。需要者の間に広く認識されているか。証明書面・書類。
通常の商標登録出願商標法第3条、第4条 ほか団体商標の読替え(商標法第7条第2項)や、地域団体商標の特則(商標法第7条の2第1項第三条の規定(同条第一項第一号又は第二号に係る場合を除く。)にかかわらず)が働かなくなる。
防護標章登録出願商標法第64条自己の登録商標が需要者の間に広く認識されているか、混同を生ずるおそれがあるか等。願書に「防護標章登録出願に係る商標登録の登録番号」が必要(商標法第68条第1項の読替え)。

〔表7〕変更後の出願の種類と、問題になる主な規定(本記事作成者の整理。各要件の詳細は関連記事へ)。

Q. 主体が変更の前後で同じでなければならないことは、条文のどこから分かりますか。
A. 商標法第11条第1項〜第3項は「商標登録出願人は、……変更することができる」、第12条第1項は「防護標章登録出願人は、その防護標章登録出願を……変更することができる」、第65条第1項は「商標登録出願人は、その商標登録出願を……変更することができる」と定め、変更をする者をもとの出願の出願人としています。変更によって出願人が入れかわることは予定されていません。したがって、たとえば個人や会社がした通常の商標登録出願を団体商標に変更しても、出願人が商標法第7条第1項の法人でなければ、変更後の出願は同項の主体要件を満たしません(条文上の帰結)。

5. 防護標章登録出願と第11条の関係、国際商標登録出願の特例

商標法第68条第1項は、防護標章登録出願に準用する規定として第五条、第五条の二、第六条第一項及び第二項、第九条の二から第十条まで、第十二条の二、第十三条第一項並びに第十三条の二を挙げています。第10条(分割)は入っていますが、第11条は入っていません。防護標章登録出願には「通常/団体商標/地域団体商標」の区別がないので、第11条の出番がない、と整理できます。

商標法第68条の13(出願の変更の特例)(原文) 国際商標登録出願については、第十一条及び第六十五条の規定は、適用しない。
出典:e-Gov法令検索(法令ID 334AC0000000127)、2026年9月参照。
制度国内の商標登録出願国際商標登録出願根拠
出願の分割(商標法第10条)可適用しない商標法第68条の12
通常・団体商標・地域団体商標の間の変更(商標法第11条)可適用しない商標法第68条の13
防護標章登録出願への変更(商標法第65条)可適用しない商標法第68条の13
補正後の新出願(商標法第17条の2第1項等において準用する意匠法第17条の3)可適用しない商標法第68条の18

〔表8〕国際商標登録出願に適用されない「出願の形を変える」制度(各条の原文を確認して整理)。

ポイント:商標法第68条の13が挙げるのは第11条と第65条です。第12条は挙がっていません。第12条の出発点は「防護標章登録出願」であって国際商標登録出願ではないので、適用除外を書く対象にならない、と読めます(本記事作成者の整理)。
立法趣旨(逐条解説〔第22版〕):特許庁編『工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第22版〕』(以下「逐条解説〔第22版〕」)は、商標法第68条の13について、国際商標登録出願に関する出願の変更(商標法第11条及び第65条)の特例を規定したものであるとしたうえで、理由を次のように説明しています(要約)。国際登録については、その商標の種別の変更ができない。したがって、それに基礎を置く、商標登録出願とみなされる国際商標登録出願についても、出願の変更ができない旨を規定した。
出典:逐条解説〔第22版〕1830頁。立法担当者による解説であり、有権解釈ではありません。
国際商標登録出願は第68条の13により第11条・第65条の出願変更の対象外です。国際登録に基づく商標権を本登録とする防護標章の登録出願についても、通常の国内の商標登録出願への変更となり、国際商標登録出願へ変更する制度ではありません。現行商標法・商標審査基準〔改訂第17版〕第16。

6. 拒絶理由・異議理由・無効理由との関係

規定第11条・第12条・第65条の列挙備考
拒絶理由(商標法第15条)列挙なし変更そのものの要件違反は拒絶理由として書かれていない。変更後の出願が、第3条、第4条第1項、第7条の2第1項等に当たれば、その規定で拒絶される。
異議理由(商標法第43条の2)列挙なし同上。
無効理由(商標法第46条第1項)列挙なし同上。
除斥期間(商標法第47条)―無効理由でないので、対象にならない。

〔表9〕出願の変更の規定と、拒絶理由・異議理由・無効理由の対応(各条の列挙を確認して整理)。

出願変更の新出願に出願日の遡及が認められない場合にも、元の出願は取り下げたものとみなされます。便覧17.03は、その理由を「元の出願をあきらめ新たな出願に換える意思表示の効果」と説明しています。遡及が認められないから元の出願に戻れる、とはなりません。商標審査便覧17.03。

7. 特許法・実用新案法・意匠法との比較

項目商標法特許法第46条実用新案法第10条意匠法第13条
変更の相手商標法の内部のみ(通常・団体商標・地域団体商標、防護標章登録出願)実用新案登録出願 → 特許出願(第1項)、意匠登録出願 → 特許出願(第2項)特許出願 → 実用新案登録出願(第1項)、意匠登録出願 → 実用新案登録出願(第2項)特許出願 → 意匠登録出願(第1項)、実用新案登録出願 → 意匠登録出願(第2項)
商標登録出願との行き来―規定なし規定なし規定なし
時期の制限査定又は審決が確定した後は不可(商標法第11条第4項、第12条第2項、第65条第2項)第1項:実用新案登録出願の日から3年を経過した後は不可。第2項:拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があった日から3月を経過した後、又は意匠登録出願の日から3年を経過した後(括弧書の例外あり)は不可第1項・第2項:拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があった日から3月を経過した後、又はもとの出願の日から9年6月を経過した後は不可第1項:特許出願について拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があった日から3月を経過した後は不可。第2項(実用新案登録出願から)には、ただし書による期間の定めなし
もとの出願取り下げたものとみなす(商標法第11条第5項)取り下げたものとみなす(第4項)取り下げたものとみなす(第5項)取り下げたものとみなす(第4項)
出願の時のそ及商標法第10条第2項の準用(例外あり)特許法第44条第2項〜第4項の準用(第6項)第3項(例外あり)意匠法第10条の2第2項・第3項の準用(第6項)
責めに帰することができない理由による救済規定なしあり(第5項の3年の期間の救済。理由がなくなった日から14日(在外者は2月)以内で、その期間の経過後6月以内)第10条に特許法第46条第5項に相当する救済規定なし(3月の期間の延長は第6・7項)第13条に同様の救済規定なし(3月の期間の延長は第3項)
仮専用実施権者の承諾制度なし特許出願への変更を定める第46条に、仮専用実施権者の承諾規定なしあり(第9項。特許出願からの変更)あり(第5項。特許出願からの変更)

〔表10〕四法の出願の変更の比較(2026年9月時点のe-Gov掲載条文による。期間の数値は各条の原文どおり)。特許法第46条第5項の救済は、同条第1・2項の3年の期間を対象とします。実用新案法第10条・意匠法第13条の3月の延長規定とは区別します。

ポイント:特許法第46条、実用新案法第10条、意匠法第13条は、いずれも「特許出願」「実用新案登録出願」「意匠登録出願」の三者の間の変更だけを定めており、商標登録出願は登場しません。商標法の側にも、これらの出願との間の変更を定める条文はありません。特許・実用新案・意匠は技術的思想の創作や物品等の美的な創作を保護の対象とするのに対し、商標は業務上の信用が化体する標識を対象とするため、と説明されることが多いところですが、これは条文に書かれた理由ではなく講学上の説明です。

8. 変更・分割・補正の使い分け

項目出願の変更(商標法第11条・第12条・第65条)出願の分割(商標法第10条)補正(商標法第68条の40 ほか)
何を動かすか出願の「種類」指定商品・指定役務の一部を、新たな商標登録出願に切り出す同じ出願の中で、願書の記載などを直す
新しい出願ができるかできる(変更後の新たな出願)できる(新たな商標登録出願)できない(同じ出願のまま)
もとの出願取り下げたものとみなす残るそのまま
出願の時もとの出願の時(例外あり)もとの出願の時(例外あり)変わらない
時期査定又は審決が確定した後は不可審査、審判若しくは再審に係属している場合、又は拒絶をすべき旨の審決に対する訴えが裁判所に係属している場合で、かつ手数料を納付している場合に限る(商標法第10条第1項)事件が審査、登録異議の申立てについての審理、審判又は再審に係属している場合に限る(商標法第68条の40第1項。詳細は補正の記事)
内容の制限変更後の種類の登録要件を満たす必要二以上の商品又は役務を指定商品又は指定役務とする出願であること要旨を変更する補正は却下(商標法第16条の2)
国際商標登録出願第11条・第65条は適用しない(商標法第68条の13)適用しない(商標法第68条の12)特例あり(商標法第68条の28)

〔表11〕変更・分割・補正の使い分け(本記事作成者の整理。分割・補正の詳細は各記事へ)。

flowchart TB
  S["出願後に、直したいことが出てきた"] --> Q1{"直したいのは
出願の『種類』か?"} Q1 -- "はい" --> Q2{"もとの出願の査定又は審決は
まだ確定していないか?"} Q2 -- "確定していない" --> Q3{"国際商標登録出願か?"} Q2 -- "確定した" --> N1["出願の変更はできない
(第11条第4項、第12条第2項、第65条第2項)"] Q3 -- "はい" --> N2["第11条・第65条は適用しない
(第68条の13)"] Q3 -- "いいえ" --> Y1["出願の変更
(第11条・第12条・第65条)"] Q1 -- "いいえ" --> Q4{"指定商品・指定役務の一部を
別の出願にしたいか?"} Q4 -- "はい" --> Y2["出願の分割(第10条)
※国際商標登録出願は不可(第68条の12)"] Q4 -- "いいえ" --> Y3["補正(第68条の40 ほか)
※要旨変更は却下(第16条の2)"] style Y1 fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style Y2 fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style Y3 fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style N1 fill:#FDEDED,stroke:#B23A3A,color:#22303F style N2 fill:#FDEDED,stroke:#B23A3A,color:#22303F

図は左右にスクロールできます。

  • 緑の箱:使える手続(結論)
  • 赤の箱:できない・適用されない(結論)

【図5】変更・分割・補正のどれを使うかの分岐図。条文を本記事作成者がフロー化したもの(各手続の要件の全部を示すものではありません)。

9. 出願の変更ができるかの判断手順

flowchart TB
  A["もとの出願は何か?"] --> B{"商標登録出願か
防護標章登録出願か"} B -- "商標登録出願" --> C{"変更後は?"} B -- "防護標章登録出願" --> D["商標登録出願への変更
(第12条第1項)"] C -- "通常・団体商標・地域団体商標の
ほかの種類" --> E["第11条第1項〜第3項
(出発点の種類で項が決まる)"] C -- "防護標章登録出願" --> F["第65条第1項"] C -- "特許出願・実用新案登録出願・
意匠登録出願" --> X["変更を定める規定なし"] D --> G{"もとの出願の査定又は審決は
確定していないか?"} E --> G F --> G G -- "確定していない" --> H["変更できる
→ もとの出願は取下げ擬制
→ 新たな出願はもとの出願の時にしたものとみなす(例外あり)"] G -- "確定した" --> X2["変更できない"] H --> I["変更後の種類の登録要件を審査
(第7条、第7条の2、第64条 ほか)"] style H fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style I fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style X fill:#FDEDED,stroke:#B23A3A,color:#22303F style X2 fill:#FDEDED,stroke:#B23A3A,color:#22303F

図は左右にスクロールできます。

  • 緑の箱:変更できる場合と、その後の扱い
  • 赤の箱:変更できない・変更を定める規定がない

【図6】出願の変更の可否を判断する手順。条文を本記事作成者がフロー化したもの(国内の出願を前提。国際商標登録出願は商標法第68条の13により第11条・第65条の適用なし)。

10. 改正の経緯と解説書の説明

時期内容確認できた資料
平成17年改正(平成17年法律第56号。地域団体商標制度の導入)商標法第11条に、地域団体商標の商標登録出願との間の変更が加わった。施行日は平成18年4月1日。特許庁「産業財産権法(工業所有権法)の解説【平成6年法~平成18年法】」掲載の平成17年法律改正解説書「地域団体商標」
現行(2026年9月時点)第11条第1項〜第6項、第12条第1項〜第3項、第65条第1項〜第3項e-Gov法令検索

〔表12〕改正の経緯(確認できた範囲)。

平成17年法律改正の解説書は、第11条の改正について、①通常の商標登録出願をした出願人が、商標法第3条第1項第3号等に該当するとして拒絶理由の通知を受けた場合に、地域団体商標の商標登録出願に変更することが考えられること、②逆に、地域団体商標として出願した商標について、通常の商標登録出願や団体商標の商標登録出願に変更する場合が考えられること、を挙げて説明しています(要約)。これは立法担当者による説明であり、変更が認められる場面をこれらに限る趣旨の条文上の制限はありません。

改正の経緯(逐条解説〔第22版〕):逐条解説〔第22版〕は、3つの条について、それぞれ次のように説明しています(要約)。
商標法第11条。平成8年の一部改正の前には、連合商標登録出願と独立の商標登録出願とにおいて相互に出願の変更ができる旨の規定が設けられていた。同改正において連合商標制度が廃止され、団体商標制度が新設されたこと、また、平成17年の一部改正において地域団体商標制度が新設されたことに伴い、本条を改正した。
連合商標制度とは。同書の商標法第7条の〔参考〕は、連合商標制度を、同一人が保有する類似関係にある商標を全て連合商標として関連付け、登録後の分離移転を禁止し、商品・役務の出所の混同防止を図ることを目的とした制度であったと説明し、平成8年の一部改正で廃止されたとしています。廃止の理由として、同書は4つを挙げています(内容は商標法第7条の記事へ)。
商標法第12条。従来の第3項は、変更があった場合のもとの防護標章登録出願の取扱いを規定していたが、昭和45年の一部改正において、第11条の改正と同趣旨の改正をすることになって削除され、その代わりに、従来の第1項後段と第3項を合わせて準用規定を設けることにした。その後、平成8年の一部改正では準用する第10条の改正に伴う修正、平成11年の一部改正では第10条第3項の新設に伴う改正、平成17年の一部改正では第11条第2項の新設により同条第4項が第5項に移動したことに伴う改正が行われた。
商標法第65条。第2項について、平成8年の一部改正において出願公告制度(改正前の第16条)を廃止したことに伴い、変更ができる期限を、出願公告をすべき旨の決定の謄本の送達があるまでから、査定又は審決が確定するまでに改めた。第3項については、昭和45年・平成8年・平成11年・平成17年の各一部改正に伴い、準用する条項を改める形式的な改正が重ねられた。
出典:逐条解説〔第22版〕第11条=1599頁、第7条の〔参考〕=1576頁〜1577頁、第12条=1601頁〜1602頁、第65条=1787頁〜1788頁。同書の条文末尾の改正沿革は、第11条第1項について昭和45年・平成8年・平成17年の各法律を表示しています。
平成8年改正では連合商標制度を廃止して団体商標制度を導入し、第11条を団体商標と通常の商標の間の変更規定に改めました。平成17年改正では地域団体商標との相互変更が加わりました。青本1599〜1601頁。団体商標の導入は1997年4月1日施行です(平成8年法律第68号附則第1条本文)。

11. 審査基準での位置づけ

商標審査基準〔改訂第17版〕(特許庁ウェブサイトの目次に「令和8年2月改訂」と表示。2026年9月参照)の目次は、第1 第3条第1項 から 第18 その他 までで構成されています。「第10 第10条(出願の分割)」の章はありますが、第11条・第12条・第65条(出願の変更)を表題とする独立の章はありません。防護標章については「第14 第64条(防護標章登録の要件)」「第15 第65条の2、3及び4」の章があり、第65条は章の表題に含まれていません。

変更で新たな出願に出願日遡及の利益を得ることと、元の出願がみなし取下げになることは別の効果です。後者は遡及不成立の場合にも生じます。商標審査便覧17.03。

試験での問われ方

形式問われやすい切り口(条文から導かれる論点)
短答①第11条で認められる変更の向き(6通り)。②時期=「査定又は審決が確定した後」か、「3月」等の期間か(特許法第46条・意匠法第13条との入れかえ)。③もとの出願は「取り下げたものとみなす」。④国際商標登録出願に第11条・第65条は適用しない(第12条は列挙なし)。⑤防護標章登録出願に第11条は準用されていない。⑥特許出願等との間の変更の可否。
論文通常の商標登録出願が商標法第3条第1項第3号等で拒絶理由の通知を受けた事例で、出願人の取り得る措置の一つとして地域団体商標への変更(第11条第3項)を挙げ、主体要件(第7条の2第1項)・周知性の要件と、出願の時のそ及(第11条第6項で準用する第10条第2項)を述べる、という構成が考えられます(出題の予測ではなく、条文の使いどころの例です)。
口述条文の位置(第12条は第二章、第65条は第七章)、準用関係(第12条第3項・第65条第3項 → 第10条第2項・第3項、第11条第5項)を条文に沿って答える。

〔表13〕試験での問われ方の整理(本記事作成者の整理。出題を予測するものではありません)。

令和8年度【商標】問6は出願手続の問題で、公式正解は3です。肢3は要旨変更補正の却下後の新出願を扱い、第11条・第12条・第65条の出願変更を問う肢ではありません。 公式問題・公式解答。
レベル3のまとめ
  • 商標法の出願の変更は商標法の内部だけ。第11条(通常⇄団体商標⇄地域団体商標)、第12条(防護標章登録出願 → 商標登録出願)、第65条(商標登録出願 → 防護標章登録出願)。
  • 時期は3条とも「(もとの出願について)査定又は審決が確定した後は、することができない」。期間の数値で区切る特許法第46条・実用新案法第10条・意匠法第13条と対照的。
  • 効果は、もとの出願の取下げ擬制(第11条第5項)と、出願の時のそ及・書面の提出擬制(第10条第2項・第3項の準用)。そ及には第10条第2項ただし書の例外がある。
  • 変更後の種類の登録要件(第7条、第7条の2、第64条 等)は別に満たす必要がある。第7条第3項・第7条の2第4項の書面は、第10条第3項の提出擬制の対象に入っていない。
  • 国際商標登録出願には第11条・第65条を適用しない(第68条の13)。防護標章登録出願に第11条は準用されていない(第68条第1項)。
  • 第11条・第12条・第65条は、拒絶理由(第15条)・異議理由(第43条の2)・無効理由(第46条第1項)に列挙されていない。

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