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小学生でも分かる商標法|商標法第69条・第70条 指定商品ごとの特則と色彩の特則 ― 「商品ごとに1つずつ」「色ちがいは同じもの」とみなす2つの読み方ルール

小学生でもわかる商標法 第27回「指定商品と色彩の特則」。条文を読み分ける二つの特則。

小学生でも分かる商標法 / C. 商標権の効力・使用権・侵害 #27

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商標(しょうひょう)の登録は、1件の中にたくさんの商品を入れることができます。また、登録した目じるしを、色だけ変えて使うこともよくあります。商標法第69条と第70条は、そんなときに「ほかの条文をどう読むか」を決めている、読み方のルールです。地味ですが、条文の列挙(れっきょ)がそのまま試験で問われやすいところなので、原文どおりに表で整理します。

条文:商標法第69条、第70条第1項〜第4項審査基準:商標審査基準〔改訂第17版〕の目次に第69条・第70条の独立項目なし参照時点:2026年9月
目次

LEVEL 1イメージでつかむ

その1 1つの登録の中に、商品がいくつも入っている

「ほしぞらパン」というパン屋さん(架空のお店です)が、お店の名前を商標(しょうひょう=お店や商品の「目じるし」)として登録したとします。このとき、「パン」だけでなく「クッキー」や「ジュース」もいっしょに、1件の登録の中に入れることができます。

これは、仕切りのあるお弁当箱に似ています。箱は1つ。でも、中は「パンの部屋」「クッキーの部屋」「ジュースの部屋」に分かれています。

あとになって、「ジュースはもう売らないから、ジュースの部屋だけやめたい」と思うことがあります。また、だれかから「クッキーの部屋の登録は、まちがいだ」と言われて、クッキーの部屋だけが取り消されることもあります。

そんなとき、箱ごと全部がなくなってしまうと困ります。そこで法律は、「決まった場面では、部屋の1つ1つを、それぞれ1個の登録として考えますよ」と決めています。これが商標法第69条です。

ふだんの見え方:登録は1件 商標「ほしぞらパン」の登録 パン クッキー ジュース 決まった場面 では… 商品ごとに1つずつの登録と考える パン のこる クッキー のこる ジュース ここだけ やめる ジュースの分だけをやめても、パンとクッキーの分はそのまま残る。 ※「決まった場面」は、条文に1つずつ書いてあります(→レベル2の表)。

図は左右にスクロールできます。

  • 橙の枠:ふだんの見え方(1件の商標登録)
  • 青緑の枠:そのまま残る指定商品
  • 赤の破線の枠:やめる(消える)指定商品

【図1】1件の登録を、決まった場面では「商品ごとに1つずつの登録」と考える(商標法第69条のイメージ)。店名・商品は架空の例。本記事作成者が模式化したもの。

その2 色だけちがう目じるしは、「同じもの」としてあつかう

「ほしぞらパン」は、みどり色の星のマークを登録しました。でも、クリスマスの時期にはオレンジ色の星にして、ふくろに印刷するかもしれません。形はまったく同じで、色だけがちがいます。

形が同じで色だけちがうマークは、ふつう、登録したマークに「にている」マークです。でも、「にているだけ」とあつかうと、こまることがあります。たとえば、「登録したマークを3年間使っていないと、登録を取り消されることがある」という決まりがあります。オレンジ色の星をずっと使っていたのに、「登録したのはみどり色だから、使っていないね」と言われたら、おかしいですよね。

そこで法律は、「色を同じにしたら登録したマークと同じになるものは、決まった条文では、登録したマークにふくめて読みます」と決めています。これが商標法第70条です。

ただし、「色そのもの」を目じるしとして登録している場合(色だけの商標)は別です。色が命(いのち)なので、色を変えたら別のものです。このルールは使いません。

① 登録したマーク ② 色だけちがう ③ 形もちがう ④ 色だけの商標 みどり色の星 オレンジ色の星 決まった条文では ①と同じあつかい みどり色の月 色を同じにしても ①と同じにならない 色そのものが目じるし このルールは 使わない もとになるマーク ※図の色は画面の表示によって見え方が変わります。マークはすべて架空のものです。

図は左右にスクロールできます。

  • 青緑の枠:決まった条文では①と同じにあつかうもの
  • 赤の破線の枠:このルールを使わないもの
  • 白い枠:くらべるための例
  • 星・月そのものの色:マークの色の例(枠の色とちがい、分類の意味はありません)

【図2】色ちがいのマークのあつかい(商標法第70条のイメージ)。マークは架空の単純な図形。本記事作成者が模式化したもの。

① 1件の登録でも、決まった場面では「商品ごとに1つずつ」② 色だけちがうマークは、決まった条文では「登録したマーク」にふくめる③ 色だけの商標には②を使わない
レベル1のまとめ
  • 商標の登録は、1件の中に商品やサービスをいくつも入れられる。決まった場面では、その1つ1つを別々の登録として考える(商標法第69条)。
  • 形が同じで色だけちがうマークは、決まった条文を読むときは、登録したマークにふくめる(商標法第70条)。
  • 色そのものを登録している「色だけの商標」には、色ちがいのルールを使わない。

※「決まった場面」「決まった条文」は、条文に1つずつ書かれています。書かれていない条文には、このルールは働きません。また、色ちがいのマークが「同じあつかい」になるには、正確には条件があります(→レベル3)。

LEVEL 2条文の骨格

1. 商標法第69条の原文と分解

商標法第69条(指定商品又は指定役務が二以上の商標権についての特則)(原文) 指定商品又は指定役務が二以上の商標登録又は商標権についての第十三条の二第四項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。)、第二十条第四項、第三十三条第一項、第三十四条の二、第三十五条において準用する特許法第九十八条第一項第一号、第四十三条の三第三項、第四十六条第三項、第四十六条の二、第五十四条、第五十六条第一項において若しくは第六十一条において準用する同法第百七十四条第三項においてそれぞれ準用する同法第百三十二条第一項、第五十九条、第六十条、第七十一条第一項第一号又は第七十五条第二項第四号の規定の適用については、指定商品又は指定役務ごとに商標登録がされ、又は商標権があるものとみなす。
出典:e-Gov法令検索(法令ID 334AC0000000127)、2026年9月参照。

長い1文ですが、骨組みは単純です。「指定商品(していしょうひん)」「指定役務(していえきむ)」とは、出願のときに「この商品・このサービスに使います」と指定したもののことです。

部品文言意味
対象指定商品又は指定役務が二以上の商標登録又は商標権1件の中に、指定商品・指定役務が2つ以上入っている登録・権利。
場面…の規定の適用については列挙された条文を当てはめるときに限る。列挙は14項目(〔表2〕)。
効果指定商品又は指定役務ごとに商標登録がされ、又は商標権があるものとみなすその場面では、指定商品・指定役務の1つ1つについて、別々に登録・権利があるものとして扱う。

〔表1〕商標法第69条の分解。

ポイント:「みなす」のは、列挙された条文を適用する場面だけです。商標権そのものが、ふだんから指定商品の数だけ別々に存在している、という意味ではありません(条文の文言…の規定の適用についてはから)。

2. 商標法第69条が列挙する条文(原文の順)

列挙されている条文を、原文の順に全部並べます。「指定商品又は指定役務ごとにみなす意味」の欄は、それぞれの条文の文言に第69条を当てはめたときの帰結を、本記事作成者が整理したものです。

#列挙(原文どおり)その条文の内容(要約)指定商品又は指定役務ごとにみなす意味
1第十三条の二第四項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。)出願の放棄・取下げ・却下、拒絶査定・審決の確定、取消決定の確定、無効審決の確定(第46条の2第1項ただし書の場合を除く)のとき、設定の登録前の金銭的請求権は初めから生じなかつたものとみなす。一部の指定商品についてだけ取消決定・無効審決が確定したときは、その指定商品の分についてだけ請求権が初めから生じなかったことになる。
2第二十条第四項存続期間の満了後でも申請できる期間内に更新登録の申請をしないときは、商標権は存続期間の満了の時にさかのぼつて消滅したものとみなす。この規定を当てはめるときも、指定商品又は指定役務ごとに商標権があるものとして扱う。
3第三十三条第一項無効審判の請求の登録前の使用による商標の使用をする権利(講学上「中用権」と呼ばれる)。一部の指定商品についての商標登録が無効にされた場合も、その部分について「無効にした商標登録」として当てはめる。
4第三十四条の二専用使用権者、質権者又は通常使用権者があるときは、その承諾を得た場合に限り商標権を放棄できる。一部の指定商品についてだけ商標権を放棄できる。承諾が要るかどうかも、その指定商品の分について考える。
5第三十五条において準用する特許法第九十八条第一項第一号商標権の分割、移転(相続その他の一般承継によるものを除く)、信託による変更、放棄による消滅又は処分の制限は、登録しなければ、その効力を生じない(商標法第35条後段の読替え後)。一部の指定商品についての分割・移転・放棄も、その指定商品の分について登録して初めて効力を生じる。
6第四十三条の三第三項取消決定が確定したときは、その商標権は、初めから存在しなかつたものとみなす。登録異議の申立ては指定商品ごとにできる(商標法第43条の2柱書後段)。一部について取消決定が確定すれば、その分だけが初めから存在しなかったことになる。
7第四十六条第三項無効審判は商標権の消滅後においても、請求することができる。一部の指定商品について放棄等で消滅した後でも、その指定商品の分について無効審判を請求できる。
8第四十六条の二無効審決が確定したときの効果(原則は初めから存在しなかったものとみなす。後発的無効はただし書・第2項)。一部の指定商品について無効審決が確定すれば、その分だけに効果が生じる。
9第五十四条取消審決が確定したときは商標権はその後消滅する(第1項)。第50条第1項の審判では審判の請求の登録の日に消滅したものとみなす(第2項)。一部の指定商品について取り消されたときは、その分だけが消滅する。
10第五十六条第一項において若しくは第六十一条において準用する同法第百七十四条第三項においてそれぞれ準用する同法第百三十二条第一項特許法第132条第1項=同一の特許権について審判を請求する者が二人以上あるときは、共同して審判を請求できる(商標法では審判・再審に準用)。「同一の商標権」かどうかを、指定商品又は指定役務ごとに考える。
11第五十九条再審により回復した商標権の効力の制限。一部の指定商品についての取消し・無効が再審で回復した場合も、その分について当てはめる。
12第六十条再審により回復した場合等の、善意の使用者の商標の使用をする権利。同上。
13第七十一条第一項第一号商標原簿に登録する事項:商標権の設定、存続期間の更新、分割、移転、変更、消滅、回復又は処分の制限。一部の指定商品についての消滅・移転なども、商標原簿に登録される。
14第七十五条第二項第四号商標公報に掲載する事項:商標権の消滅(存続期間の満了によるもの及び第四十一条の二第六項(同条第八項において準用する場合を含む。)の規定によるものを除く。)。一部の指定商品についての消滅も、商標公報に掲載される。

〔表2〕商標法第69条が列挙する条文(14項目)。左の列挙は原文どおり。右端の欄は本記事作成者の整理。出典:e-Gov法令検索、2026年9月参照。

flowchart TB
  A["1件の商標登録
指定商品:パン・クッキー・ジュース"] --> B{"一部の指定商品だけに
起きる出来事"} B --> C["ジュースについて放棄
商標法第34条の2"] B --> D["クッキーについて無効審決が確定
商標法第46条の2"] B --> E["ジュースについて取消審決が確定
商標法第54条"] C --> F["商標法第69条:指定商品ごとに
商標権があるものとみなす"] D --> F E --> F F --> G["その指定商品の分だけに効果が生じる
残りの指定商品の分はそのまま"] G --> H["商標原簿に登録・商標公報に掲載
商標法第71条第1項第1号・第75条第2項第4号"] style F fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style G fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F

図は左右にスクロールできます。

【図3】一部の指定商品だけに出来事が起きたときの流れ。商標法第69条と列挙条文を本記事作成者がフロー化したもの。指定商品は架空の例。

3. 商標法第70条の原文と分解

商標法第70条(登録商標に類似する商標等についての特則)(原文) 第二十五条、第二十九条、第三十条第二項、第三十一条第二項、第三十一条の二第一項、第三十四条第一項、第三十八条第一項第二号若しくは第三項から第五項まで、第五十条、第五十二条の二第一項、第五十九条第一号、第六十四条、第七十三条又は第七十四条における「登録商標」には、その登録商標に類似する商標であつて、色彩を登録商標と同一にするものとすれば登録商標と同一の商標であると認められるものを含むものとする。
2 第四条第一項第十二号又は第六十七条における「登録防護標章」には、その登録防護標章に類似する標章であつて、色彩を登録防護標章と同一にするものとすれば登録防護標章と同一の標章であると認められるものを含むものとする。
3 第三十七条第一号又は第五十一条第一項における「登録商標に類似する商標」には、その登録商標に類似する商標であつて、色彩を登録商標と同一にするものとすれば登録商標と同一の商標であると認められるものを含まないものとする。
4 前三項の規定は、色彩のみからなる登録商標については、適用しない。
出典:e-Gov法令検索(法令ID 334AC0000000127)、2026年9月参照。

第70条の主役は、その登録商標に類似する商標であつて、色彩を登録商標と同一にするものとすれば登録商標と同一の商標であると認められるものという長い言い回しです。以下、この記事ではこれを「色違い商標」と呼びます(本記事での便宜上の呼び名で、条文の用語ではありません)。

項どの条文のどの言葉に色違い商標を
第1項第25条ほか(〔表4〕の列挙)「登録商標」含む
第2項第4条第1項第12号、第67条「登録防護標章」含む(防護標章の色違い)
第3項第37条第1号、第51条第1項「登録商標に類似する商標」含まない
第4項色彩のみからなる登録商標には、第1項〜第3項を適用しない。

〔表3〕商標法第70条の項ごとの役割。

4. 商標法第70条第1項が列挙する条文(原文の順)

#列挙(原文どおり)その条文の内容(要約)
1第二十五条商標権の効力(指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する)。
2第二十九条他人の特許権等との関係(抵触する部分についてその態様により登録商標の使用をすることができない)。
3第三十条第二項専用使用権者の、登録商標の使用をする権利。
4第三十一条第二項通常使用権者の、登録商標の使用をする権利。
5第三十一条の二第一項団体構成員等の、登録商標の使用をする権利。
6第三十四条第一項質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、当該登録商標の使用をすることができない。
7第三十八条第一項第二号若しくは第三項から第五項まで損害の額の推定等。
8第五十条登録商標を使用していない場合の商標登録の取消しの審判(実務上「不使用取消審判」と呼ばれる)。
9第五十二条の二第一項商標権の移転の結果、類似の登録商標が異なった商標権者に属することとなった場合の、混同を生ずる使用についての取消しの審判。
10第五十九条第一号再審により回復した商標権の効力が及ばない当該登録商標の善意の使用。
11第六十四条防護標章登録の要件。
12第七十三条商標登録表示(登録商標を付するときに、登録商標である旨の表示を付するよう努める)。
13第七十四条虚偽表示の禁止(登録商標以外の商標の使用をする場合において商標登録表示等を付する行為など)。

〔表4〕商標法第70条第1項が列挙する条文。第38条を1行にまとめたため13行(条項の数え方によっては14項目)。出典:e-Gov法令検索、2026年9月参照。

5. 色違い商標は、どちらの「箱」に入るか

商標法第25条は「登録商標」の使用をする権利を、第37条第1号は「登録商標に類似する商標」の使用などを定めています。色違い商標は、形の上では「類似する商標」です。第70条は、これを第25条側の箱に移し(第1項)、第37条第1号側の箱から抜いています(第3項)。

「登録商標」の箱 第25条・第50条など(第70条第1項の列挙) 登録商標そのもの (例:みどり色の星) 色違い商標 (例:オレンジ色の星) 第70条第1項で「含む」 「登録商標に類似する商標」の箱 第37条第1号・第51条第1項 色違い商標以外の類似する商標 (例:よく似た別の形の星) 色違い商標 本来はここに入るはずだが… 第70条第3項で「含まない」 ※色彩のみからなる登録商標には、この移しかえをしない(第70条第4項)。 色違い商標は、右の箱から左の箱へ移される

図は左右にスクロールできます。

  • 青緑の枠:「登録商標」として読む側(第70条第1項の列挙条文)
  • 藍の枠:「登録商標に類似する商標」として読む側(第37条第1号・第51条第1項)
  • 赤の破線の枠:第70条第3項でこの箱から外されるもの
  • 青緑の矢印:第70条による読みかえの向き

【図4】商標法第70条第1項と第3項の関係。本記事作成者が条文を整理して作図したもの。マークの例は架空。

レベル2のまとめ
  • 商標法第69条:列挙された14項目の規定の適用については、指定商品又は指定役務ごとに商標登録がされ、又は商標権があるものとみなす。
  • 商標法第70条第1項:第25条・第50条などの「登録商標」に、色違い商標を含む。第2項:第4条第1項第12号・第67条の「登録防護標章」に、色違いの標章を含む。
  • 商標法第70条第3項:第37条第1号・第51条第1項の「登録商標に類似する商標」には、色違い商標を含まない。
  • 商標法第70条第4項:色彩のみからなる登録商標には、第1項〜第3項を適用しない。

LEVEL 3要件・例外・試験での問われ方

1. 商標法第69条 ― 列挙されていない条文をどう考えるか

第69条は限定列挙の形をとっています(…の規定の適用については)。列挙にない条文には、第69条の「みなし」は働きません。もっとも、列挙にない条文の中には、その条文自身の文言で「指定商品又は指定役務ごと」の扱いを定めているものがあります。両者を混同しないことが大切です。

条文第69条の列挙指定商品又は指定役務ごとの扱いの根拠
商標法第24条第1項(商標権の分割)列挙なし条文自身:指定商品又は指定役務ごとにすることができる
商標法第24条の2第1項(商標権の移転)列挙なし条文自身:指定商品又は指定役務ごとに分割してすることができる
商標法第43条の2柱書後段(登録異議の申立て)列挙なし条文自身:指定商品又は指定役務ごとに登録異議の申立てをすることができる
商標法第46条第1項柱書後段(無効審判の請求)列挙なし条文自身:指定商品又は指定役務ごとに請求することができる
商標法第50条第1項(不使用による取消しの審判)列挙なし条文自身:各指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていないとき、その指定商品又は指定役務に係る商標登録を取り消す
商標法第25条・第37条(効力・侵害とみなす行為)列挙なし条文自身が「指定商品又は指定役務について」の使用等を単位に書かれている。
商標法第43条の3第3項、第46条の2、第54条(取消決定・無効審決・取消審決の効果)列挙あり条文自身は「その商標権は」「商標権は」としか書いていないため、第69条で指定商品又は指定役務ごとに読む。

〔表5〕「請求・申立ては条文自身、効果は第69条」という役割分担。各条文の引用はe-Gov法令検索(2026年9月参照)。整理は本記事作成者による。

ポイント:無効審判を例にすると、「指定商品ごとに請求できる」根拠は商標法第46条第1項柱書後段、「請求された指定商品の分だけ商標権が初めから存在しなかったものとみなされる」根拠は商標法第46条の2+第69条、という二段構えになります(条文の文言からの帰結)。
Q. 商標権の放棄は、指定商品の一部についてだけできますか。
A. 商標法第69条が第34条の2を列挙しているので、同条の適用については指定商品又は指定役務ごとに商標権があるものとみなされます。したがって、一部の指定商品についての放棄を考えることができ、放棄による消滅は登録しなければ効力を生じません(商標法第35条で準用する特許法第98条第1項第1号。これも第69条の列挙にあります)。
立法趣旨(逐条解説〔第22版〕):特許庁編『工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第22版〕』(令和4年10月。以下「逐条解説〔第22版〕」)は、商標法第69条について、列挙された条文の規定の適用については指定商品又は指定役務ごとに商標登録がされ、又は商標権があるものとして取り扱うべきであるので、その旨を明確にする趣旨で設けられた規定である、と説明しています。
同書によれば、平成8年の一部改正で更新登録申請制度や登録後の異議申立制度を導入し、後発的な公益的無効事由を無効理由に追加したこと等に伴い、所定の期間内に更新の申請をしない場合に商標権が存続期間満了時にさかのぼって消滅したものとみなされる効果(第20条第4項)、取消決定の確定により商標権が初めから存在しなかったものとみなされる効果(第43条の3第3項)、後発的な公益的無効事由を理由とする無効審決の確定により商標権がさかのぼって存在しなかったものとみなされる効果(第46条の2)等についても、それぞれ指定商品又は指定役務ごとに生ずることとされました。また、平成11年の一部改正で設定の登録前の金銭的請求権(第13条の2)が認められたことに伴い、その消滅の効果も指定商品又は指定役務ごとに生ずる旨を規定した、とされています。平成15年・平成26年・令和3年の改正は、引用する条項の移動等に伴う形式的な改正と説明されています。
同書が個別に説明しているのは上記の条文です。〔表2〕のその他の行の右端欄は、引き続き条文の文言に第69条を当てはめた本記事作成者の整理であり、逐条解説の説明を要約したものではありません。
逐条解説〔第22版〕1864頁〜1865頁。

2. 商標法第70条の要件 ― 「色違い商標」に当たるための2つの条件

第70条第1項の文言を分けると、色違い商標に当たるには次の2つが必要です(条文の文言からの帰結)。

#文言意味
①その登録商標に類似する商標であつて登録商標に類似する商標であること。色を変えた結果、登録商標と類似しなくなったものは、そもそも対象外。
②色彩を登録商標と同一にするものとすれば登録商標と同一の商標であると認められるもの違いが色彩だけであること。色をそろえれば登録商標と同一になること。形・文字・構成に違いがあれば当たらない。

〔表6〕色違い商標(商標法第70条第1項)の2つの条件。

レベル1で「色だけちがうマークは同じあつかい」と単純化しましたが、正確には、①登録商標に類似する商標であること、②列挙された条文の適用に限ること、③色彩のみからなる登録商標でないこと(第4項)、という条件が付きます。

flowchart TB
  S["登録商標と色彩が異なる商標"] --> Q0{"登録商標は
色彩のみからなる商標か"} Q0 -- "はい" --> X0["商標法第70条第1項から第3項は適用しない
第70条第4項"] Q0 -- "いいえ" --> Q1{"登録商標に
類似する商標か"} Q1 -- "はい" --> Q2{"色彩を同一にすれば
登録商標と同一と認められるか"} Q1 -- "いいえ" --> X1["色違い商標に当たらない"] Q2 -- "はい" --> Q3{"読もうとしている条文は
どれか"} Q2 -- "いいえ" --> X2["色違い商標に当たらない
通常の類似する商標として扱う"] Q3 -- "第70条第1項の列挙
第25条・第50条など" --> Y1["登録商標に含む"] Q3 -- "第37条第1号
第51条第1項" --> Y2["登録商標に類似する商標に含まない"] Q3 -- "どちらの列挙にもない条文" --> Y3["第70条の読替えは働かない
その条文の文言どおりに読む"] style Y1 fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style Y2 fill:#E6F5F3,stroke:#1F8A83,color:#22303F style X0 fill:#FDEDED,stroke:#B23A3A,color:#22303F style X1 fill:#FDEDED,stroke:#B23A3A,color:#22303F style X2 fill:#FDEDED,stroke:#B23A3A,color:#22303F

図は左右にスクロールできます。

  • 緑の箱:色違い商標として第70条の読替えが働く結論
  • 赤の箱:色違い商標に当たらない、または第70条第1項〜第3項を適用しない結論
  • 白い箱:色違い商標に当たるが、その条文には第70条の読替えがない結論

【図5】色違い商標の判断手順。商標法第70条第1項〜第4項を本記事作成者がフロー化したもの。

3. 色違い商標がどの条文で「登録商標」に入るか ― 場面別の一覧

場面条文色違い商標の扱い帰結(条文の文言から)
商標権者が自分で使う商標法第25条登録商標に含む色違い商標の使用も、登録商標の使用をする権利(講学上「専用権」と呼ばれる)の範囲。
使用権者が使う商標法第30条第2項、第31条第2項、第31条の2第1項含む専用使用権者・通常使用権者・団体構成員等の使用をする権利も、色違い商標に及ぶ。
他人が使う(侵害)商標法第37条第1号「類似する商標」に含まない指定商品についての色違い商標の使用は、第37条第1号ではなく、第25条の登録商標の使用として商標権の侵害を考えることになる。
損害の額商標法第38条第1項第2号、第3項〜第5項含むこれらの規定の「登録商標」に色違い商標を含む。
不使用による取消し商標法第50条含む色違い商標を使用していれば、「登録商標の使用」をしていることになる。
商標権者の不正使用による取消し商標法第51条第1項「類似する商標」に含まない指定商品についての色違い商標の使用は、第51条第1項の指定商品若しくは指定役務についての登録商標に類似する商標の使用に当たらない。
移転後の混同による取消し商標法第52条の2第1項含む指定商品又は指定役務についての登録商標の使用に、色違い商標の使用を含む。
防護標章商標法第64条/第4条第1項第12号、第67条含む(第1項/第2項)第64条の「登録商標」に色違い商標を含み、第4条第1項第12号・第67条の「登録防護標章」に色違いの標章を含む。
商標登録表示・虚偽表示商標法第73条、第74条含む色違い商標に商標登録表示を付しても、それだけでは第74条第1号の登録商標以外の商標の使用をする場合に当たらない。
使用権者の不正使用による取消し商標法第53条第1項第70条の列挙なし第53条第1項は登録商標又はこれに類似する商標の使用をまとめて対象にしているため、どちらに入れても結論は変わらない。

〔表7〕色違い商標の場面別の扱い。条文の文言に商標法第70条を当てはめた本記事作成者の整理。

ポイント:第70条第3項が第51条第1項を挙げている点は見落としやすいところです。第51条第1項は、商標権者が故意に「登録商標に類似する商標」を使用するなどして誤認・混同を生じさせた場合の取消しの審判です。色違い商標は第1項で「登録商標」側に入るので、第3項で「類似する商標」側から外して、つじつまを合わせています(条文の構造からの帰結)。ただし、第51条第1項には指定商品若しくは指定役務に類似する商品若しくは役務についての登録商標若しくはこれに類似する商標の使用という類型もあり、こちらは登録商標の使用でも対象になります(例外あり、という意味で「色違いなら第51条は無関係」とは言えません)。

4. 「社会通念上同一」との関係 ― 括弧書は商標法第38条第5項にある

「登録商標」の範囲を広げて読む規定は、第70条のほかにもう1つあります。「社会通念上同一と認められる商標」を含むとする括弧書です。現行の条文では、この括弧書は商標法第38条第5項の中に置かれ、末尾に第五十条において同じ。とあります。

商標法第38条第5項の括弧書(原文・抜粋) 登録商標(書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標、平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであつて同一の称呼及び観念を生ずる商標、外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。第五十条において同じ。)
出典:e-Gov法令検索(法令ID 334AC0000000127)、2026年9月参照。第38条第5項の一部を抜粋。
観点社会通念上同一と認められる商標色違い商標
根拠条文商標法第38条第5項の括弧書商標法第70条第1項
働く条文第38条第5項と第50条(第五十条において同じ。)第70条第1項の列挙(第25条、第50条など。第38条第5項も含む)
第25条で働くか働かない(括弧書の射程は第38条第5項と第50条)働く
第50条で働くか働く働く
条文が挙げる例書体のみの変更/平仮名・片仮名・ローマ字の相互変更で同一の称呼及び観念を生ずるもの/外観において同視される図形色彩を同一にすれば登録商標と同一と認められるもの
「類似する商標」から外す規定なしあり(第70条第3項:第37条第1号、第51条第1項)
色彩のみからなる登録商標除外する明文は括弧書にない適用しない(第70条第4項)

〔表8〕「社会通念上同一」と「色違い商標」の比較。条文の文言に基づく本記事作成者の整理。

第25条の「登録商標」 第50条の「登録商標」 登録商標そのもの 色違い商標 第70条第1項 社会通念上同一と認められる商標 含むとする明文なし 登録商標そのもの 色違い商標 第70条第1項 社会通念上同一と認められる商標 第38条第5項の括弧書「第五十条において同じ。」 第50条では、2つの規定が重なって「登録商標」の範囲を広げている。 ※色彩のみからなる登録商標では、色違い商標の段は働かない(第70条第4項)。

図は左右にスクロールできます。

  • 青緑の枠:商標法第70条第1項で「登録商標」に含む
  • 藍の枠:商標法第38条第5項の括弧書で「登録商標」に含む
  • 灰色の破線の枠:含むとする明文がない

【図6】商標法第25条と第50条における「登録商標」の範囲。条文の文言に基づき本記事作成者が作図したもの。

改正経緯(逐条解説〔第22版〕):逐条解説〔第22版〕は商標法第38条の解説で、平成28年の一部改正において、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定上、商標の不正使用について法定損害賠償制度又は追加的損害賠償制度の導入が要求されたことに伴い、商標権の取得及び維持に通常要する費用に相当する額を損害の額とすることができる旨の規定(当時の第4項。令和元年の一部改正で第5項に移動)を新設し、あわせて、TPP協定上の商標の不正使用の外延を明確化するため、第50条第1項中の括弧書をこの項に移した、と説明しています。第50条の解説も、平成28年の一部改正で同項の括弧書を第38条に移し、第50条第1項にも適用がある旨を規定したこと、移行前の括弧書は平成8年の一部改正で追加されたものであることを述べています。さらに同書は、移行前の括弧書は第50条の審判における登録商標についての解釈規定であり、他の規定における登録商標にまで一律にその範囲を拡大させる一般的規定ではない、としています(〔表8〕の「第25条で働かない」という整理と整合します)。
第70条第4項については、同書は、平成26年の一部改正において色彩のみからなる商標が商標法の保護対象に追加されたことに伴い新設された規定である、と説明しています(趣旨は次の5.)。
古い教材で括弧書を「第50条第1項の括弧書」と説明しているものは、平成28年の一部改正前の条文に基づくものと考えられます。現行のe-Govの条文と照らしてご使用ください。
逐条解説〔第22版〕1689頁〜1690頁(第38条)、1745頁(第50条)、1867頁(第70条)。

5. 商標法第70条第4項 ― 色彩のみからなる登録商標

商標法第2条第1項は、商標を構成するものとして「色彩」を明記しています。色彩のみからなる商標が登録された場合、第70条第1項〜第3項は適用されません(第70条第4項)。したがって、色彩のみからなる登録商標について、色を変えた商標が「登録商標」に含まれるという読替えは働かず、第37条第1号の「登録商標に類似する商標」から色違いのものを外す処理も働きません(条文上の帰結)。

立法趣旨(逐条解説〔第22版〕):逐条解説〔第22版〕は、第70条第4項について、色彩のみからなる商標に第1項から第3項までの規定を適用した場合、登録商標(登録防護標章)と同一の商標(標章)とされる範囲が過度に拡大するおそれがあることから、これらの規定を適用しないこととした、と説明しています。
前提となる第1項について、同書は、現行法(昭和34年法)では色彩が商標の構成要素となったので、色彩が異なれば少なくとも同一の商標とはみられないが、商標の使用においては多少の色彩の相違は同一のものとして取り扱われているのが実状であり、色彩が少しでも異なれば同一でないとすると、不使用取消審判の適用や、商品・役務ごとに色違いの商標を付して使用する場合等に全ての色について登録をし、使用をしなければならない等の不都合が生じ、商標権の侵害についても好ましくない現象が生ずるおそれがあるため、色彩の点を除外してみるときに同一である商標を登録商標に含めることとした、と説明しています。ただし、色彩についての同一性はあくまで類似範囲内に限られ、色彩を付することで非類似になる商標はあくまで非類似であり、登録商標がその全ての色彩について登録されたものとみなすわけではない、とされています。
第3項について、同書は、第37条第1号では色違いの部分は第1項により既に第25条の登録商標の使用として本来的な商標権の侵害となるので類似部分に含める必要がないこと、第51条第1項では、この特則がないと色違いの商標を使用しただけで同条の取消審判の適用を受けることになって甚だ不都合であることを挙げています(本記事3.のポイントの整理と整合します)。
逐条解説〔第22版〕1866頁〜1867頁。

6. 拒絶・異議・無効の理由との関係

条文拒絶理由(商標法第15条)異議理由(商標法第43条の2)無効理由(商標法第46条第1項)除斥期間(商標法第47条)
商標法第69条それ自体は登録要件ではなく、他の条文の読み方を定める規定。拒絶・異議・無効の理由として列挙される性質のものではない。
商標法第70条第2項 → 第4条第1項第12号該当(第4条第1項は第15条第1号の列挙)第4条第1項第12号として第4条第1項第12号として対象(第47条第1項は第4条第1項第11号〜第14号を挙げる)

〔表9〕拒絶・異議・無効との関係。第70条第2項により、他人の登録防護標章の色違いの標章も、第4条第1項第12号の「登録防護標章」に含めて読む。第43条の2・第46条第1項の号の対応は各条の記事を参照。

7. 特許法・実用新案法・意匠法との比較

法律「○○ごとにみなす」特則単位色彩の特則(商標法第70条に当たるもの)
商標法第69条指定商品又は指定役務ごと第70条
特許法第185条(二以上の請求項に係る特許又は特許権についての特則)請求項ごと―
実用新案法第50条の2(二以上の請求項に係る実用新案登録又は実用新案権についての特則)請求項ごと―
意匠法第7章(雑則)の各条の見出しに、同種の特則は見当たらない――

〔表10〕四法の比較。特許法第185条、実用新案法第50条の2、意匠法第7章の条見出しをe-Gov法令検索で確認(2026年9月参照)。

特許法第185条の列挙と商標法第69条の列挙を並べると、ほぼ対応していることが分かります。

商標法第69条の列挙特許法第185条の列挙(対応するもの)内容
第13条の2第4項第65条第5項設定の登録前の請求権が初めから生じなかったものとみなされる場合
第20条第4項―(商標法固有)更新登録の申請をしないときの消滅
第33条第1項第80条第1項無効審判の請求登録前の使用・実施による権利
第34条の2第97条第1項放棄
第35条で準用する特許法第98条第1項第1号第98条第1項第1号登録の効果
第43条の3第3項第114条第3項取消決定の確定の効果
第46条第3項第123条第3項権利の消滅後の無効審判の請求
第46条の2第125条無効審決の確定の効果
第54条―(商標法固有)取消審決の確定の効果
準用する特許法第132条第1項第132条第1項共同審判
第59条、第60条第175条、第176条再審により回復した権利の効力の制限等
第71条第1項第1号第27条第1項第1号原簿への登録
第75条第2項第4号第193条第2項第5号公報への掲載
―第111条第1項第2号、第126条第8項、第128条、実用新案法第20条第1項特許法第185条にのみあるもの(訂正審判は商標法にない)

〔表11〕商標法第69条と特許法第185条の列挙の対応。両条の列挙はe-Govで原文を確認(2026年9月参照)。対応づけと「内容」欄は本記事作成者の整理であり、特許法の各条の詳細は特許法シリーズの記事・e-Govで確認のこと。

8. 試験での問われ方

  • 短答式:条文の列挙そのものが素材になりやすい類型です。第69条では「一部の指定商品についての放棄」「一部の指定商品についての無効審決の効果」など、第70条では「色違い商標の使用は第50条の登録商標の使用に当たるか」「第37条第1号・第51条第1項の類似する商標に当たるか」「色彩のみからなる登録商標の場合はどうか」といった形が考えられます(出題を予測するものではありません)。
  • 論文式・口述:不使用による取消しの審判(商標法第50条)や侵害の場面で、使用している商標が登録商標と完全に同じでないときに、①色違い商標(第70条第1項)、②社会通念上同一(第38条第5項の括弧書)のどちらで「登録商標の使用」と言えるかを、条文を挙げて説明できるようにしておくと整理しやすくなります。
令和8年度【商標】問4の肢3には「社会通念上同一と認められる商標」が登場します。第38条第5項の概念と、第70条による色彩のみ異なる類似商標の扱いは区別します。同問の公式正解は4です。第69条・第70条を直接の素材とする肢は同年度の商標全10問にはありません。 公式問題・公式解答。
レベル3のまとめ
  • 商標法第69条は限定列挙。指定商品ごとの「請求・申立て」は各条文自身(第43条の2柱書後段、第46条第1項柱書後段、第50条第1項)が定め、その「効果」を指定商品ごとに読む根拠が第69条(第43条の3第3項、第46条の2、第54条)。
  • 第25条・第37条は第69条の列挙にない。
  • 色違い商標=①登録商標に類似する商標で、②色彩を同一にすれば登録商標と同一と認められるもの。第70条第1項の列挙条文では「登録商標」に含み、第37条第1号・第51条第1項では「登録商標に類似する商標」に含まない。
  • 「社会通念上同一」の括弧書は商標法第38条第5項にあり、第50条にも及ぶ。第25条には及ばない。第50条では第70条第1項と重ねて働く。
  • 色彩のみからなる登録商標には、第70条第1項〜第3項を適用しない(第4項)。
  • 特許法第185条・実用新案法第50条の2は「請求項ごと」の同種の特則。色彩の特則は商標法に固有。

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